アレルギー疾患│岩見沢市の内科【医療法人 エリヤ会 北五条医院】
アレルギー疾患
About
アレルギー疾患は、本来は体を守るはずの免疫が、花粉や食べ物、ダニや金属など、本来なら害のないものにまで強く反応してしまうことで起こる病気の総称です。鼻・目・皮膚・呼吸・消化管など、体のさまざまな場所に症状があらわれるのが特徴で、原因となる物質（アレルゲン）や体質、生活環境によって、その出方は一人ひとり異なります。
Symptoms
毎年同じ季節になると、くしゃみや鼻水が止まらない。鼻づまりで夜ぐっすり眠れない、目のかゆみや充血がつらい、といった症状は、花粉症やアレルギー性鼻炎のサインかもしれません。風邪と違い、熱はあまり出ないのに症状だけが何週間も続くこともあります。
肌に赤いブツブツが出る、かゆみで夜中に目が覚めてしまう、同じ場所に湿疹をくり返すなどの症状も、アレルギーと関係していることがあります。じんましんのように出たり引いたりをくり返すタイプもあれば、アトピー性皮膚炎のように乾燥やかゆみが長く続くタイプもあります。
咳が長引いている、夜や明け方になるとゼーゼー・ヒューヒューと苦しくなる、階段や運動のあとに息切れが強くなるといった症状は、気管支喘息などアレルギーが関わる病気の可能性があります。「風邪は治ったはずなのに咳だけ残っている」というケースも少なくありません。
特定の食べ物を口にしたあと、口の中の違和感やかゆみ、じんましん、腹痛、吐き気、下痢などが出る場合は、食物アレルギーが疑われます。症状が強いと、血圧が下がったり、息苦しさが出たりするなど、全身に急な反応が起こることもあり注意が必要です。
薬を飲んだあとや注射のあとにじんましんや発疹が出た、アクセサリーや時計・ベルトの金具に触れている部分だけ赤くかぶれる、といった症状は、薬剤アレルギーや金属アレルギーが関わっている可能性があります。症状が出たタイミング、その前後に使用していた薬や身につけていた物を振り返ることが、原因を見つける手がかりになります。
Cause
花粉・ダニ・ハウスダストといった「空気中に舞いやすいもの」は、鼻や目、気道から体の中に入りやすく、アレルギー性鼻炎や喘息などの原因になることがあります。花粉は季節ごとに種類が変わりますし、ダニやハウスダストは一年を通して少しずつ影響します。
卵や牛乳、小麦、甲殻類などの食べ物、解熱剤や抗菌薬といったお薬、アクセサリーや歯科金属、ゴム手袋などに使われるラテックスがきっかけでアレルギー反応が出ることもあります。「口から摂る」「体に入れる」「皮膚に触れる」といった形で体の中に入り、時間差で反応が出る場合も少なくありません。
アレルギー体質そのものは、ご家族の中に似た体質の方がいることも多く、遺伝的な要素が関わっていると考えられています。体質だけで症状が決まるわけではなく、住んでいる地域や住環境、食生活、ストレス、睡眠の質など、日々の生活環境が重なることで症状が出やすくなったり、悪化しやすくなったりします。
Inspection
診察では、いつから症状が出ているのか、どんな時に悪くなるのか、季節との関係、これまでの病歴や飲んでいるお薬の状況などを詳しくうかがいます。そのうえで、鼻や喉、胸の音、皮膚の状態などを実際に診察し、ほかの病気との区別ができるよう注意して確認していきます。問診は検査や治療の方針を決めるうえでとても大切な情報になりますので、思い当たることがあれば、遠慮なくお話しください。
血液検査では、アレルギー反応に関わるIgE抗体の量や、特定のアレルゲンに対する反応の強さを調べます。採血だけで済むため、多くの方に行いやすい検査です。ただし、数値が高いから必ず症状が出る、低いから安心というわけではありません。
皮膚テストやプリックテストは、少量のアレルゲンを皮膚につけて反応を確認する検査です。短時間で結果が分かる一方で、体質や症状によっては実施を控えた方がよい場合もあります。
Treatment
鼻水やくしゃみ、かゆみ、咳などの症状には、抗アレルギー薬や吸入薬、点鼻薬、塗り薬などを使ってコントロールしていきます。同じ「アレルギーの薬」でも、眠気の出やすさや効き方、作用時間などは製剤によって異なります。当院では、お仕事や学校、運転の有無などもふまえて、お一人お一人の生活に合わせた薬の選び方をご提案します。
お薬だけでなく、生活習慣や住環境を少し整えることで、症状が出にくくなることがあります。寝室の掃除や寝具の管理のしかた、花粉の多い時期の過ごし方、喫煙や睡眠不足の見直しなどです。当院では、無理のない範囲で続けやすい工夫を一緒に考え、日常生活の中でできる対策をお伝えするようにしています。
Prevention method
ダニやホコリ、カビなどの影響を減らすためには、定期的な掃除と換気が大切です。床やカーペットの掃除機がけ、布団やカーテンのお手入れなど、できる範囲で習慣にしていくことで、アレルゲンのたまりにくい環境に近づけていきます。ご家庭の状況に合わせて、無理のない範囲で始めていきましょう。
空気が乾燥しすぎていると、鼻や喉の粘膜が傷つきやすくなり、逆に湿気が多すぎるとカビやダニが増えやすくなります。季節やお部屋の環境に応じて、加湿器や除湿器、エアコンなどを上手に使うことで、アレルギー症状が出にくい状態を保ちやすくなります。
アレルギー体質そのものを食事だけで変えることは難しいですが、体調を崩しにくくするうえで、毎日の食事はとても大切です。極端なダイエットや偏った食生活は避け、主食・主菜・副菜を意識した食事を基本に、必要に応じて鉄分やビタミンなども意識してとるよう心がけましょう。
Consultation
アレルギー疾患は、命にかかわる重い症状を起こすことがある一方で、「いつものことだから」と我慢されている方も少なくありません。つらい症状が続くと、仕事や勉強、家事や育児にも影響が出てしまいます。当院では、丁寧な問診と検査にもとづいて、症状や生活スタイルに合わせた治療・ケアの方法を一緒に考えていきます。「こんなことで受診していいのかな」と迷われるような軽い症状でも、気になることがあれば遠慮なくご相談ください。
