少し動いただけで動悸・息切れがする原因と受診の目安
少し歩いただけで胸がドキドキする、階段や坂道で息が上がるといった症状がある場合、疲れや加齢だけが原因とは限りません。
心臓や肺、貧血などが関係していることもあるため、症状が続くときは体からのサインとして考えることが大切です。
今回は、少し動いただけで動悸・息切れがする原因や自宅でできる対策、受診を考えたい症状の目安についてお伝えします。

少し動いただけで動悸や息切れが起こる場合、心臓や肺、貧血、ストレスなど複数の原因が関係していることがあります。
ここでは、動悸・息切れにつながりやすい主な原因について解説します。
心臓は、全身に血液を送るポンプのような働きをしています。不整脈によって脈のリズムが乱れたり、心不全によって血液を送り出す力が弱くなったりすると、少し動いただけでも胸がドキドキしたり、息が上がったりすることがあります。
また、狭心症では心臓に必要な血液が一時的に足りなくなり、胸の痛みや圧迫感、肩や歯の痛みを伴うことがあります。
動悸に加えて、脈が飛ぶ感じがする、胸が締めつけられる、冷や汗が出る、足がむくむ、横になると息苦しいといった症状がある場合は注意が必要です。心臓の病気は、症状が軽く見えても検査をして初めて分かることがあります。
階段や坂道で以前より苦しくなった方、休んでも動悸が続く方は、内科や循環器内科で状態を確認しましょう。
肺や気管支は、体に酸素を取り込み、二酸化炭素を外に出す働きをしています。
喘息やCOPD、肺炎などで肺や気管支に負担がかかると、十分に酸素を取り込みにくくなり、歩行や階段の上り下りだけでも息切れが起こりやすくなります。特に、息苦しさに加えて咳や痰、ゼーゼーする呼吸、発熱などがある場合は、呼吸器の病気が関係していることがあります。
COPDは喫煙歴のある方に多く、少しずつ息切れが進むことがあります。
「年齢のせい」「運動不足だから」と思っていても、肺の働きが低下しているケースもあります。
咳や痰が長引いている方、少し歩くだけで息が切れる方、息を吐き出しにくいと感じる方は、呼吸器の状態を確認することが大切です。
貧血は、血液が酸素を全身へ運ぶ力が弱くなる状態です。体に必要な酸素が十分に届きにくくなるため、少し動いただけでも息切れや動悸が起こることがあります。心臓や肺に大きな病気がない場合でも、貧血があると階段で息が上がる、疲れやすい、立ちくらみがする、顔色が悪いといった症状が出ることがあります。
貧血は、食事の偏りだけでなく、胃腸からの出血や女性の月経量、体の中の病気などが関係することもあります。自己判断で鉄分を補うだけでは原因が分からない場合もあるため、症状が続くときは血液検査で状態を確認することが大切です。動悸や息切れに加えて、だるさやめまいがある方は、全身の状態も含めて相談しましょう。
強いストレスや睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが乱れ、動悸や息苦しさを感じることがあります。緊張したとき、不安が強いとき、人混みや仕事中などに胸がドキドキする場合は、ストレスが関係していることもあります。また、疲れがたまっているときや、睡眠の質が下がっているときに症状が出やすくなる方もいます。
ただし、ストレスによる動悸だと思っていても、心臓や肺、貧血などが関係していることもあります。特に、動悸や息切れを繰り返す、安静にしても落ち着かない、胸の痛みやめまいを伴う場合は、ストレスだけと決めつけないことが大切です。気になる症状が続く場合は、体の病気が隠れていないかを確認したうえで、必要な対応を考えていきましょう。

動悸や息切れがあるときは、無理に動き続けず、まずは体を休めることが大切です。
症状が出た状況を記録しておくと、受診時に原因を考える手がかりになります。
少し動いただけで動悸や息切れが出たときは、いったん動作を止めて、楽な姿勢で休みましょう。
階段を上ったとき、買い物の帰り、家事の途中など、どのような場面で症状が出たかをメモしておくと、診察時に伝えやすくなります。
症状が続いた時間や、胸の痛み・めまい・むくみの有無も一緒に記録しておくと安心です。
睡眠不足や脱水、カフェインのとりすぎ、喫煙は、動悸や息切れにつながることがあります。
まずは水分をこまめにとり、コーヒーやエナジードリンクの量を控え、体を休める時間を確保しましょう。
ただし、生活習慣を見直しても症状が繰り返す場合は、心臓や肺、貧血などが関係していることもあるため、内科で確認することが大切です。
動悸や息切れが一時的ではなく、日常生活の中で繰り返し起こる場合は注意が必要です。
以下のような症状に当てはまる方は、無理をせず受診を検討しましょう。

動悸や息切れを「少し休めば大丈夫」と考えていると、原因となる不調に気づくのが遅れてしまうことがあります。ここでは、心臓や肺への負担、日常生活への影響など、症状をそのままにした場合に考えられるリスクについてお伝えします。
動悸や息切れの背景に、不整脈や心不全、狭心症、喘息、COPD、肺炎などが関係している場合、原因に気づかないまま過ごすことで心臓や肺への負担が大きくなることがあります。症状が進むと、安静にしていても息苦しい、夜間に息苦しくて目が覚める、胸の痛みや冷や汗を伴うといった状態につながることもあります。
動悸や息切れが続くと、「また苦しくなるかもしれない」という不安から、外出や運動を控えるようになる方もいます。活動量が減ると筋力や体力が落ちやすくなり、さらに疲れやすくなる場合があります。買い物や通院、家事などの日常動作に支障が出る前に、原因を確認しておくことが大切です。

動悸や息切れは、症状の出る場面や続く時間によって確認すべき内容が変わります。
当院では、いつから症状があるのか、どのような時に苦しくなるのかをお聞きしながら、必要に応じて検査を行います。
「この程度で受診してよいのかな」と迷う場合でも、症状を繰り返している時は一度確認しておくことが大切です。岩見沢市で動悸や息切れが気になる方は、北五条医院へご相談ください。
エリヤ会 北五条医院 院長
佐藤 巌
